ミニミニ講演録 2009.5.27
(京都府麺類飲食業生活衛生同業組合 定時総会にて)
いつもこの席でミニ講演ならぬ、ミニミニスピーチをさせていただいていますが、できれば一度くらい、本格的な講演を取り上げていただきたいなぁ?と少しは思っていることをお伝えして本題入らせていただきます。
それはさておき、私は、日ごろから「思いの心は人生を創る」というテーマを大切にしていますが、言い換えれば「思いの心は経営を変える」であって、「成績は経営者の思いの心で決まる」と思っています。
皆さんは今、「成績が悪いのは環境のセイだからしょうがない」と思ってはおられないでしょうか。
それじゃーダメなんです。どのように乗り越えていこうかという思いを強く持たなくちゃいけないのであります。
ところで、私のいう〈思い〉というのは、何も力を入れてガンバルのじゃない、ガムシャラに、シャニムに、力を入れることを言っているんじゃないんであります。
この呼吸が難しい。どんな小さな思いであろうと、ホンキ、ホンモノが体に入ったら、それはすごいパワーになる。ホントにそう思うのです。
これをどのように伝えればいいか、あれこれ試行錯誤、創意工夫した結果、眼に見える形にしよう、ということに努めて来ました。いつも皆さんの前で披露しているパフォーマンス、皆さんに〈手品〉といわれるわけですが、皆さんから見れば「手品」に見えるのかもしれませんが決して手品ではありません。
こんな事例がございます。
坂村真民さんの詩に「本気になると」というのがあります。
本気になると
自分が変わってくる
世界が変わってくる
変わっていなかったら
本気になっていない証拠だ
本気な恋本気な仕事
ああ一生一度
こいつをつかまんことには
ずい分昔の話ですが、ムスコが、確か小学生の頃だったと思いますが、この詩に触れたとき、
「お父さん、ホンキになると世界が変わってくる、て言うけど、この前、ホンキで勉強したけど、何も変わらへんかったよ」と言ったことがありました。
ちょうどその頃、一緒にスウェーデンに出掛ける直前だったので、こんな話しをしました。
「それはホンキになった積もりやけど、ホンキになってへんからや。あのな、今度スウェーデンに行くやろ、スウェーデンて遠いぞ。地球儀を見てみ、裏側になるよ。今度一緒に行って帰ってきたら、きっとスウェーデンが近こうなってると思うよ。でもな、スウェーデンが歩いて来たんと違うよ。何にも動いてへん。それなのに、ものすご近こうなっているように感じると思うよ。もし、そうなってたら、スウェーデンが好きになった証拠や。ホンキになるってそういうことや」
スウェーデン旅行を終えてしばらくたった頃、ムスコがポツンとつぶやいた。「お父さん、ホントにスウェーデンが近こなったわ。テレビで〈スウ〉って言ったとたんに体がそっち向いてるわ」と。
この動きこそが、私はホン気になることだと思うんであります。
彼がホンキとは何かを体で知った瞬間だと思ったものです。そして、このあと彼の動きが変わったし、その後の歩みに生かしているように思えて仕方がないのであります。
長々と駄弁を弄しました。
私も体に入っている本気パワーをお見せして結びます。
〈分厚い電話帳(6cm超)をアッという間に真っ二つに破る、を披露〉
これが体で覚えたホンキであります。
自分には力がある、自分は瞬発力を持っている、自分がその気になればすごいパワーを発揮して成功する等々を思い込ませたわけであります。
天風唱句にこういうのがあります。
私は力だ
力の結晶だ
何ものにも打ち克つ力の結晶だ
だから何ものにも負けないのだ
病にも運命にも
否 あらゆるすべてのものに打つ克つ力だ
そうだ
強い強い力の結晶だ
この唱句を何度唱えたことでしょうか。
どうか皆さんも、本気な経営、本気な活動をご自身の体の中に染み込ませて、素敵で充実の経営を行なって苦境を乗り越えてください。皆さんのホンキを期待してスピーチを終わらせていただきます。
ありがとうございました。