瀬尾健一先生の足跡を「座右の銘百選」として辿ってきましたが、前回をもって大団円。
今回から、いろんな場で学んだり、収集したりして書き留めてきたものに、私自身の提唱を交えながら、「新・座右の銘百選」として綴ってまいりたいと思います。
最初にお断りしておきますが、瀬尾健一先生とはあまりにも知識教養がかけ離れていますので、十分承知おきいただきお読みいただきますようお願いしておきます。
2016.4.1 記
暗黙知(あんもくち)
新・座右の銘百選 34
『暗黙知』
京都新聞 12月16日に掲載された佐和隆光氏(滋賀大特別招聘教授)の『天眼』を少し長くなるが紹介させていただきます。
人工知能(AI)のさらなる進化により、人間の仕事の多くがコンピューターに奪われるとの予測が、まことしやかに喧伝されている。事の発端は、野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究に由来する。
601種の職業につき、それぞれの消滅確立を「教師あり機械学習」という手法を用いて算出する。「教師あり」という表現が示す通り「事前に与えられたデータ」(教師の助言)に基づき、消滅確率を算出するわけだ。結果から推す限り、教師(アナリストなど共同研究の担当者)の助言は恣意的かつ素朴に過ぎる。それはさておき、教師の助言に従って算出された消滅確率が60%を超える職業は「消滅する」と判定される。
例をいくつか示そう。
公認会計士85.9%、税理士92.5%。財務や税務の整合性を確認するだけの単純な仕事はAI任せで十分だから、両士業はほぼ確実に消滅するというわけだ。実のところ、会計士の仕事は数字の整合性の確認に留まることなく、財務諸表の監査、経営戦略の提案等をも含む。税理士もまた同様である。長年の経験に基づく暗黙知(言葉や数式で表せない知識)こそが両士業の極意なのだ。AIは、形式知の習得において勝るが、暗黙知を獲得する能力を欠く。
(中略)
財務諸表の監査を業務とする監査法人は、AI導入による効率化のおかげで、雇用する会計士を半減できるだろう。弁護士事務所も同様とみてよい。病気の診断・処方へのAIの適用は、必要な医師の人数を減らすわけでは必ずしもない。患者の問診、診断といった処方の伝達は医師にしかできないからだ。医療へのAI導入の恩恵を授かるのは患者の側である。AIは診断を迅速化し制度を高め、ゲノム医療に基づき、最適な処方を即座に提示してくれるからだ。
「AIが2人に1人を失業させる」というシナリオは、機械学習という高度な手法を駆使したもっともらしい結論のようだが、その正体は恣意の産物に他ならない。ほとんどの職業は消滅しないが、AIによる職務の効率化により、ほとんどの職業の就業率は減る。その結果、労働力人口の10~20%が失職することは、ほぼ不可避と見てよいだろう。
早川私見
まったく同感としたい。これこそが私の求めている税理士像であり、未来の税理士像でもあると思っているからである。
最愛ともいうべき、孫娘が「ジジの様な税理士になりたい」と泣きたくなるようなことを言ってくれる昨今、間違っても消滅する職業に選ばれてはストップをかけなければならなくなる。「暗黙知」を活かした理想の税理士を見据えていきたいと心底思う。
早川嘉美 最近の活動と研修日記から
青税OB 60年会 税務研修に出席
メンバーが随分寂しくなってきました。発足当初は16名だったと思うのですが、一人かけ、一人かけで、本年の末では6名になってしまいました。寂しいですね。
でも毎月の研修は元気そのもの。ケンケガクガクの議論を飛び交わしています。
2018.12.4
五会合同研修会に参加
五会(弁護士、公認会計士、司法書士、不動産鑑定士、税理士)の合同研修会に参加、31年7月1日にスタートする民法改正について研修(相続関係を除く)を受けました。
第1感の感想として久しぶりスゴイ講師に出会ったなぁ~です。内容の熟知は当然としても、解説の要点説明、その場のトラブルにも全く動ずることなく、効き手にわかりやすく「ここは注意して聞いてくださいよ」とポイントも抑え、ありがたかった。
改正点については、実務で多く生じることを含んでいるので、順次お知らせしていくことになります。
2018.12.5
近税京信クラブ 忘年会に出席
京料理 上賀茂の「さくら」にて忘年会。
老舗の美食によっていると突然,H氏から「早川先生! 手品やってんか!」と声がかかる。「手品じゃないですよ! もうお酒も入っていることだし、勘弁してくださいよ!」というのだが、なかなか引き下がってもらえない。会場からは、えらい多くの拍手が巻き起こり、引き下がれなくなってしまった。
という次第で、不思議パワーをちょっぴり実演して見せました。わたしの元気の源でもありますが…。
2018.12.6
広瀬来三先生 ご逝去 通夜に参列
京都税理士会の大御所ともいうべき存在の広瀬先生がお亡くなりになった。大きなスケールで京都税界を引っ張ってこられ、若い人が大好きで、私もいろんな方面でお世話にもなり、ちょっぴりご一緒に活動した時期もあった。
心からご冥福をお祈りいたします。
2018.12.7
(株)若林精機工業 定期社員研修会に出席
すごい。豊中本社と神戸工場の全社員(70名)が、芦屋に集って、朝9時30分から終日、夜は忘年会ありのものすごいスケールの社員研修。それも製造を生業とする会社が金曜日の一日を充ててー。こんなすごいことをやってのける中小企業を他に見たことも、聞いたこともありません。 会場のロケーションがまたすごい。窓から見る景色がご覧の通り。
会場 / 芦屋ベイルート
この会場を選んだ理由が、社員のみんなにこういう雰囲気も味わってもらって、非日常の中に共存共繁を進めていきたい!という熱い社長の思い。
中小企業の経営者の皆さん! ぜひこういった視野を持ってください!!
専門的な研修はここでは割愛するとして、プログラムの一つの「健康経営セミナー」から、一つ紹介してみましょう。
話し上手は、聞き上手。よく言われる教えですが、「きく」には3種あって、聞く、聴く、効く だと言われる。聞くはとにかく話を聞くだけ。聴くは耳を傾けて聞く。つまり内容に踏み込んで聴く。効くは自分の内部に取り込んで、つまり「効いた」。まず、「聴く」を皆さん周知しておきましょう! と。
- 相手の全部から読み取る(言葉・表情・動作・声のトーン・スピード)
- 相手の立場に立って考える
- うなずく(浅い→話を楽しく聞いている、深い→共感を伝える)
- 相づち(高いトーン→楽しい・嬉しいと思っている。ゆっくり低いトーン→失望)
- オウム返し←逆効果の場合がありますのでご注意を!(聞く習慣付け)
- 問い掛ける(相手の心境を確認するため)
- 途中で確認する(自分の主観が入っていないことを確認するため)
- まとめる(今までの話を理解したことを示す)
- 共感する(相手の気持ちに共感することで承認欲求を示す)
- 鏡の法則で行動する(相手が自分の気持ちを整理でき、心情を引き出せる) (同じ動作・表情・テンポだと安心する)
- 相手にお腹を向けて会話する
- 沈黙を恐れない(沈黙は話し話し手が自分の考えをまとめている最中である)
- 自分が話す時間の2倍、人の話を聞く
この後も続き、最後に賑やかな忘年会が組まれていたのですが、先約があり途中退席しました。
2018.12.7
近畿税理士会東山支部 研修会&忘年会に出席
芦屋を途中退席して駆けつけたのですが、帰りは行きの半分くらいの時間で、最後の研修を受けることができました。
テーマーは「文化と経済両輪での成長を目指して」だったのですが、一時は私自身が主張していたテーマーでもあったので、楽しく拝聴することができました。
2018.12.7
藤井会計事務所・税理士法人ハヤカワ 合同忘年会
姉妹提携なった藤井会計事務所の皆さんと合同の忘年会。藤井昶夫先生(100歳)にもお元気に出席していただき、楽しい時間を過ごしました。
おかげさまで笑顔でのエール交換が進んでいます。
税理士法人ハヤカワの新年研修会(1月28日開催)では、新年早々101歳をお迎えなる藤井先生から、「新春講和」をご講演いただくことになっています。ぜひ100歳パワーの源に触れてみてください。
2018.12.12
孫娘とデートしました
孫娘がこのところえらく活躍しています。そこで誕生祝い、クリスマス、合格祝い、作文コンクールの表彰祝い等々一気にまとめてプレゼントを買いに行こう!と誘ったら、ナントナント、「うれしい!!」とデートに付き合ってくれました。爺バカですかね。でも楽しかったです!
コースは、ヨドバシカメラ⇒洛北のそば処「よしむら」⇒すぐ前の「イノブン」⇒京都府立総合資料館⇒京都植物園⇒御池ゼスト散策⇒この後、娘ファミリーと合流しての忘年会。
お札が飛ぶようになくなっていきましたが、なんとも楽しい一日でした。こんな一日で充実した一年を締めくくることができました。
残るのは我が家の年末恒例、ファミリー全員集合で晦日そばを「本家田毎」でよばれるだけになりました。
こんな雰囲気で楽しみました!
2018.12.23