露堂々
山川草木は、それぞれの時節に現れて、何の隠しだてもないこと。
万物が静かな中にもハッキリと現われて、それぞれが美しい姿を見せているではないか。すなわち、堂々と現れてること、と解する。
茶室などに「露堂々」と掲げられているが、堂々と現われている光景をいう。
昨今の出来事からー
堂々と生きる事は本当に難しい。堂々と日々を送る事は本当に難しい。事務所周辺で生じる悲喜こもごもの現象をみてつくづく思う。
株価の世界同時暴落、中小企業の惨状は目を覆うばかりである。浪費は論外だが、〈効率化〉という美名のもとに展開される経費削減は、必要なものまでも切り捨て、度を越していると思わざるを得ない。
そのために生じている様々な軋轢、ギクシャクした社会のひずみ。健康被害にも及んでいるように思えてならない。
加えて、失敗や損失を一挙に取り戻そうという無謀な行為による社会の混乱と失敗の連鎖。一度、詐欺被害にあった方の名簿が10年以上たった今もヤミで売買されているようだ。このことを肝に銘じて、苦境から脱出を心がけていただく以外にないのだが…。
私の数年前の書初め（毎年1月2日にそのときの指針を書いている）は、
「道はある 苦境打開の道はある」
であった。
何を言わんとしているのか。
今、事務所周辺には、開設以来35間年に味わったことのない悲しい出来事があとを断たない。
詐欺による巨額損失 横領による巨額被害 運転中における突然死（2件）
身元保証による連帯保証事件
そして、自ら命を絶つトップまで出てしまった。
皆さんに声を大にして訴えたい。
静かになる時を持つ大切さを！ 穏やかになることの大切さを！
笑うことの大切さを！ 楽しい時を持つ工夫・取入れを！
趣味を持つことの大切さを！ 文化に触れるこの大切さを！
そして、真に打ち解けることの出来る 家族 友 仲間 師を持つことの大切さを！
露（つゆ）は、注意深くみなければその存在、美しさに気付かない。
しかし、まったく汚れることなく、明らかに堂々と存在している。
その美しさに圧倒されたとき、われわれは気付くことなくリラックスを取り戻しているのであろう、と思う。
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